田植えが始まりました。
上も下も空になる季節。ウユニ塩湖みたいじゃない?(比べる対象がおかしい)
この頃のJOGは、毎回10キロから12キロくらいの距離で抑えていたが、今日はちょっと調子が良い気がするので14キロ走ることにした。
田んぼに水を送るため、目久尻川は一部せき止められて水量があがっていた。
水が多くて魚がとれないからなのか、カワセミの姿がなくなり、カワセミ撮りのカメラマンもいない。カワセミ、どこに行ったのだろう。
と思ったら、もっと上流には、カワセミもカワセミ撮りもいました。お引越ししたのね。
7キロ地点近くの公園で、赤いブラシが咲いていた。
ホントに瓶を洗うブラシみたい。
ヤマボウシの木の上から、鳥のさえずりが聞こえる。
写真に鳥は写っていません(;^ω^)
「ピーチュピチュピ・・・」可愛い、よく通る声、誰だっけ。
メジロくん。
普段は「チ、チ」と一音で鳴くのだが、さえずる声はまったく違う。
小さい体でよく響く声を出す。
メジロは全身が楽器なのね。
小川洋子の「ことり」という小説を、数年前に読んだ。
その時、私はまだ野鳥に興味がなかったが、とても良い小説と感じたので、手元にとってある。
人間の言葉を話さないが小鳥のさえずりを理解する兄と、兄の言葉を唯一わかる弟が、支え合って生きていく話。この話の中にメジロが出てきたな、と思い家に帰って探してみた。メジロの歌う声がとても美しい文章で表現されていた。
「チィーチュルチィーチュルチチルチチルチィー、チュルチチルチチルチュルチィー」
メジロは水よりもガラスよりも、この世にある何よりも澄んだ声を持ち、奏でる歌は透き通った声で編まれたレースそのもので、目を凝らせば光の中に模様が浮かびあがって見えてきそうだった。すべての鳥を平等に扱うお兄さんでさえ、メジロの歌声だけは特別な敬意を払った。何をしていても手を止め、鳴き終わるまで一緒に聞き入った。
メジロもお兄さんも素敵だな。
確かに鳥の声は、人を敬虔にさせる何かがある気がする。
小川洋子の小説は、まったく理解できないものもあるが(たぶん私の知力が追い付かない)、びっくりするくらい傑作もあるので油断ならない。友人に借りた「猫を抱いて象と泳ぐ」は傑作だと思う。
「ことり」、もう一度読んでみよう。