みちべぇの道

道だとか橋だとかが好きで、走ったり歩いたり道に迷ったり

大雨と強風の那須

・・・でした (;^ω^)

27日~28日、夫と栃木県の那須に行ってきました。

目的は、温泉と登山と鳥見、かな。

長文です(≧◇≦)

 

1日目 大雨のち晴の那須塩原

家を出るときにシトシト降っていた雨は徐々に本降りとなり、高速道路を降りて那須塩原に向かう頃はザンザンと降る大雨になっていた。

辺りは白く靄リ、遠くの景色は見えない。

突然、カーナビがそれまでとは違う声音で話しだした。

このまま行くと、あと5分で豪雨の地域に入るよ」みたいな内容だった。画面にも「大雨なんちゃら警報」と出ている。

じゃあ、ここらで休憩していきますか、とカフェに入り、雨雲の動向を見ることにした。

 

窓から土砂降りの雨を眺め、那須コーヒーを飲み、アンニュイな時間を過ごす(ー_ー)

 

40分程待ったが、外の雨は変わらず。雨雲レーダーを見ると、これから行く那須塩原は赤いゾーンから黄色に移行しつつある。そして1時間半後に雲は消える、つまり雨は止む、、はず。お店を出て目的地に向かった。

 

時折、バケツをひっくり返したような大雨にみまわれたが、無事那須塩原に到着し、お昼ご飯を食べたりなんやかやしていると、予定通り(?)雨が止んだ。雨雲レーダーすごいね(^_^)v

近くを歩いてみよう。

 

紅の吊り橋。秋には周りの紅葉が紅く染まる。

 

箒川(ほうきがわ)は濁流になっていた。災害に至らなくて良かった (´▽`) 

 

林の中で、これは銀竜草(ギンリョウソウ)ですよね。まっしろ。

 

川の近くで、黄色い鳥が「ピルルルル」と鈴を転がすような澄んだ声でさえずっていた。キセキレイ?にしては随分と黄色い部分が多い。胸とお腹、尾羽の上、腰のあたりも鮮やかな黄色、でもやっぱりキセキレイか、もしかしてツメナガセキレイ、なわけないよね。(ツメナガセキレイは北海道にしかいません。)

最近思うのは、鳥も人と同じように個体差が結構ある、ということ。色も模様もさえずる声も、個体によって随分違う。だから私は鳥の鳴き声を覚えられないのよね(言い訳)。

 

この日は、那須高原の宿(休暇村)で宿泊。露天風呂が気持ち良かった(*^▽^*)

 

2日目 強風のち突風の那須、茶臼岳

茶臼岳(1915m)は百名山の一座だが、ロープウェイを使うと山頂駅から40分で頂上に行ける、初級者でも登れる山とうことだ。楽勝ではないが、まあ私でも登れるだろうと思っていた。

 

休暇村から見た茶臼岳(尖がっているところ)。ここに登る予定。

 

しかし、思わぬ事態が待っていた

朝から風はあったが、ロープウェイを降り、歩き始めると強めの風が四方八方から吹きつけて来る。

那須連山は風の交差する所。前方の山から吹き下ろす風に煽られたと思うと、横風に押され、次の瞬間、後方からの風に背中をド突かれる。

登り始めは、やや強めの風時々強風。強風の時は腰をかがめて頭を下げ、両足とストックを地面にしっかり付けてふんばる「耐風姿勢」をとる。

上から降りて来た人が「頂上はスゴい突風が吹いてますよ」と教えてくれた。ありがとう、無理せず登ります。

 

歩きにくいザレ場を過ぎ、周りはガレ場(場所により半分ザレ)に変わる。

このあたりから、風は強風時々突風に変わる。

 

雲がすごいスピードで流れていく。

 

ゴーーーッ! ひときわ強い風に押され、耐風姿勢をとった

が、次の瞬間何かが背中を引っ張り、体が持ちあがった。

夫が私のザックを掴んでいるのだ。夫のほうが私より山側にいるため上に引っ張られる。足が踏ん張れない、恐い。しかも、ザックの肩ベルトが変な風に首にあたって苦しい。

「大丈夫だから、手を放して」と言うが、風の音で聞こえないらしい。首が苦しいのよ。

「手を放して!!!」

叫び、ようやく解放された。あー助かった。

近くにいた人たちは、山で喧嘩している夫婦と思ったかな (;^ω^)

夫は私を助けなければと思ったのだろう。その気持ちは有り難いが、大丈夫、自分の身は自分で守れるよ。私を信じてほしい。(信じられないから掴まえたのだろうけど)

 

お隣の朝日岳が眼下に見える。

 

「茶臼岳山頂まで300m 15分」という看板を過ぎ、もうじき頂上というとき

更なる突風が襲い掛かった、もはや鬼風

身を低くしても、足とストックで踏ん張っても、足元から体をズリズリと持っていかれる。ピンチ! 近くの岩にしがみつき鬼が通り過ぎるのを待った。ホント怖かった(T_T)

 

みんな小さくなって風をやり過ごす。

 

これ以上登るのは危険と判断し、山頂まで100~200mを残し、下山することにした。

 

栃木の町を見下ろす。風がなければ良い天気なのにな。

 

私は山頂に行かなくても、途中の景色を楽しめれば充分という欲の無い人間なので、ひとまず満足。風は怖かったけれどちょっと楽しかった(@_@。あ、強いて言えば、ヤマスタの茶臼岳スタンプがゲットできなかったのがちょっと残念かな(謎の欲はある)。

 

後で調べたら(行く前に調べろ、って話)、この日の茶臼岳の風速は23メートル。瞬間的にはもっとあったと思う。風速20メートルは時速にすると70キロだそうだから、走っている自動車の上を歩いている感じ?たいそう強い風だった。

私の長いけれど少ない山経験を思い返しても、ここまで強い風は初めてだった。良い経験をしたと思う。

 

午前中に山を下り、那須高原の森を散策した。

 

休暇村の下の吊り橋、弁天橋

 

橋、中でも吊り橋が好き。橋の向こうは何があるのだろう。

 

滝があった。駒止の滝

 

左は前日、右が今日。

 

渓流の道を歩いていると、オオルリミソサザイの声が聞こえてくる。

渓流の鳥たちは、川の流れの音にかき消されないように、大きな声で鳴くのだって。おミソなんてホントに小さな鳥なのに頑張って鳴いている。

 

いきなり頭上から、「ジューイチッ」の声が降ってきた。11?

 

ジュウイチと鳴くジュウイチ(鳥の名)。黄色の光彩が印象的。

タカみたいに見えるがカッコウの仲間です。

「ジューイチッ、ジューイチッ、ジュイチッ、ジュイチ、ジュイッ」

鳴きながらどんどん早口になっていき、しまいには自分で収集がつかなくなって黙り、また「ジューイチッ、ジューイチッ、、、」と鳴き始めるヘンな鳥(*^▽^*)

ひとしきり騒いで飛んでいった。

 

遠くから優しげなカッコウの声、ツツドリの低い「ポポ」が聞こえる。

しばらく歩くと、シシシシ・・と虫の音が聞こえてきた。エゾハルセミらしい。ヒグラシのような、しかしもっと控えめな静かな音が、広がり、止み、また鳴き始め、渓流のせせらぎと相まって不思議な世界に迷い込んだ気分になった。

 

鳥の姿はあまり見られなかったが、自然の音に囲まれ穏やかな楽しい散策となった。

 

駐車場に戻ると、車のフロントガラスに鳥のフンがしっかりとべったりと、、

鳥~、姿は見せないのにフンは落としていくのか(;一_一)、というオチはいらないか(;^ω^)