夏になると江國香織が読みたくなる
なんでだろ?
文章の質感が心地良い
胸やけしない
ひんやりした肌触りもある
登場人物は皆どこか変わっていて、ちょっと好きになる。
ま、夏でなくても時々読みたくなるんですけどね。
「なかなか暮れない夏の夕暮れ」という小説を読みました。
何人かの登場人物の夏の日々が描かれていて、誰が主人公かわからなくなるが
あの人もこの人も、一般的なまっとうな人とはちょっと違っているよなぁ
というところが江國香織
普通じゃない人々だけど、懸命に、少し孤独で、いろんなことを考えて生きている
物語の中に、雀(すずめ)という名の女性と、その姪の波十(はと)という小学生の女の子が出てくる。
その二人のやりとり
「へえ、運動会。波十はどんな種目に出るの?」
こたえると、雀ちゃんはぎょっとした顔をした。
「大丈夫よ、波十。大人になれば、そんなのはもう誰にもやらされずにすむから」
(途中、省略あり)
「ポルカ・デ・取るか」がどんな競技か書かれていない。踊りながら何かを奪うのか?
そうだよね、学校ってわけのわからないことをやらせる理不尽な場所だよね、子どもは大変だ、と思ってクスリと笑う。
小説中のこんな、どうということない会話が愛おしい
それにしても「雀」と「波十(はと)」という名前!
鳥の名前を持つ人って珍しいですね(実在の人物じゃないけど)
昔、ひばり という歌手がいたけど
石川啄木の「啄木」はキツツキだけど
これらは、芸名、雅号(?)、ペンネームみたいなもので。
もし、実際に、自分の子どもに鳥の名前をつけるとしたら、何にするかなと考えてみた。
つぐみ、まひわ、ひよ、男の子なら隼(ハヤブサ)
・・・イマイチ
トキ、ツル
・・・お婆さんっぽい
のじこ、ましこ(子がつくから)
うーん (;一_一)
鳥の名前といえば
子どもの頃、「鳩子の海」という朝ドラをやってたな
と、突然思い出した。
戦時中、鳩子という小さい女の子が脱走兵と一緒に暮らすんだか旅をするんだか
という話だったかな。
母が見ていて、ドラマの内容を私によく話してくれたが、当時、私は10歳かそこらだったのでうろ覚え。
母は、ドラマの中で鳩子歌っていた「ニッポンよニッポン」という歌がいたくお気に入りだった。
ニッポンよニッポン
緑の日本 青い海
ニッポンよニッポン
わしらがお国
まだ守れるぞ 時間はあるぞ
どどんがどん
みたいな歌詞だったと思う
(記憶だけで書いているので間違っているかも)
家事をしながらこの歌を口ずさんでいた母は楽しげだった
どどんがどん ♪
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今日までお盆休み
今年は帰省も、お墓参りもしなかったので
生前の母のことを思い出すことで
少しは供養になったのではないかと
思い込もうかと。