みちべぇの道

道だとか橋だとかが好きで、走ったり歩いたり道に迷ったり

至仏山登山と尾瀬ヶ原歩き

7月1日~2日に、群馬、福島、新潟の3県にまたがる尾瀬に行ってきました。1日は至仏山に登り、2日は尾瀬ヶ原を散策。両日共ひじょ~に良い天気でした。

 

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1日目

ない!

至仏山登山口の鳩待峠に着いたのが朝8時。

空は抜けるように青く、燦燦と日差しが降り注ぎ、青空をイワツバメがビュンビュン飛び交っている。絶好の山日和\(^o^)/風も強くない。半袖Tシャツでちょうどいい感じ。

登山道入り口では山開きの神事が行われている。神主さんが祝詞をあげ、それを見守る人たちが数名。

てことは、まだ山は開かれてないってこと?早く登りたいんですけど。と思いつつ、待っている間に日焼け止めを塗っておくかとザックを開けた。

あれ?昨日買ったばかりの日焼け止めスプレーが見当たらない。確かに入れたのに。ザックの中身を出し、底の方まで探したが、ない(T_T)。夫に「日焼け止めがない」と言うと、

夫「まあ今更だし、いいよ、焼けよう」

私「良くないよ、実はアームカバーも忘れたっぽい」

夫「仕方ない、焼けてください」

私「鬼~(;一_一)」

怒っても責めてもいないのに鬼呼ばわりされる夫(;^ω^)

でもまあ確かに今更感はある。もともと色黒だし、日々のランで腕は既に焼けているし、黒は焼けても黒だ、と開き直ることにした。

とは言え、首と顔は強烈な紫外線から守りたいので(痛いのが嫌)、バフを装着しサングラスをかけ、首にはタオルを巻いた。暑い。

後から考えると、なぜ長袖シャツを着なかった私?持っていったのに。登山用シャツだから襟もついていたのに。なんでやろうね、長袖という考えが浮かなかった(゜-゜)

 

神事が終わり、神主さんに「行ってらっしゃい」と見送られて出発。

行ってきま~す ♪

 

登山開始

登り始めは、緩やかな斜面をのんびりと歩く

「ヒンカラカラ」のコマドリの声が聞こえる

 

鳴き声が馬のようだから「駒鳥」なのだそうだが、カラカラではなくて鈴を鳴らしたようなリリリリという響きに聞こえた。美しい、力強い声だった。

 

少し行くと足元に見覚えがあるような葉が

 

これ雪笹じゃない? あらあら、こんなところでお会いできるとは。

先月、会いたくて会いたくて探し回った雪笹。ここではたくさん生えていた。

 

登っていくと左後方に

 

おお、日光白根山

 

更に登ると、雪が現れた

 

雪の向こうに尾瀬ヶ原が見える。右のデコボコした山が燧ケ岳(ひうちがたけ)、左奥には会津駒ケ岳。

軽アイゼンを持って行ったが使うほどの雪量ではない。雪の上をキシキシ歩く。気持ち良い\(^o^)/が、滑って転んだらびしょ濡れになるので慎重に。

 

頂上が見えた?

 

 

いえいえ、これは小至仏山至仏山はこの山を越えた向こう側にある(見えない)。

そしてここら辺りから、岩場が始まる。

 

蛇紋岩(じゃもんがん)の山

黒く亀の甲羅にも似た蛇紋岩の岩場を、場所によっては手も使ってヨジヨジ登る。ちょっと楽しい(^-^; 。楽しいがかなりゼーゼー。頭上あたりでイワヒバリがピーチク鳴いているが探す余裕はない。

 

岩に咲く花は

 

ホソバヒナウスユキソウ。エーデルワイスの仲間だそうです(ピントが合ってない)

 

シナノキンバイチングルマ

岩場なのにお花畑が広がっている(#^.^#)

 

至仏山を越え、登って下って登って、やっと至仏山山頂(2,228m)に到着\(^o^)/。

群馬の谷川連峰、新潟の越後三山が一望できる。どっちを向いても山波また山波。

 

越後駒ケ岳、中岳も(たぶん)

 

燧ケ岳がお皿の上のプリンみたいに見える(見えない?)。ちなみに燧ケ岳は福島県側にあり、東北地方最高峰(2,356m)。

 

入道雲がどんどんマッチョになっていく。

 

山頂で山々を眺めながらおにぎりを食べた。風は冷やっこいくらいだが、日差しが結構強い、かなり強い、相当強い。下山しよ。

 

無念と至福の夜

ということで山から下り、この日お世話になる尾瀬ロッジに到着したのは4時半。

 

 

5時から夕食というので超特急でお風呂にザバコンと入り、夕食後に宿のサンダルを履いて辺りを散歩した。涼しい風が心地良い♪ カッコウが鳴いている。

 

今日登った至仏山を見上げ

 

まだ咲いている水芭蕉を見、水の音を聞きながらブラブラと歩いた。

 

宿に戻って荷物を整理していると、なんと、日焼け止めスプレーとアームカバーがあった(ー_ー)!!

あのー、(言い訳開始)今回持って行ったザックは最近買ったもので、登山用ではないのだが30リットルくらい入るしポケットがいっぱいついていて便利そうなので、尾瀬に同行してもらうことにした。そのザックの下側、底に近い所に横に細長いポケットがついているのを出発前夜に発見し、「ここに日焼け止めとアームカバーを入れておけば、使いたいとき取り出せるじゃん」と思って入れたのを、すっかり忘れていた。ポケットの存在すら忘れていたので探さなかった。(言い訳終わり)

今頃見つけても、後の祭りじゃ。

腕はこんがりホットケーキみたいに焼けてホカホカと痛痒い。許せ我が腕よ(>_<)

無念の思いを抱えて寝た。

 

夜中に目が覚めた。

窓のカーテンを開けると、月のない夜。そして

うわ、満点の星空!(・o・)

星の数が多すぎて、どの星がどの星座かわからないやつ、すごい。

見ているとカシオペア「W」がわかった。ということは北極星はあの辺り。

この部屋は北向きだったのね。

たぶん天頂には白鳥座が翼を広げ、南の空にはサソリの赤い心臓が見えるだろう。外に出てみたいが、玄関は鍵がかかっているだろうし、物音を立てて誰かを起こしても申し訳ない。

今見えている北の空だけでも充分綺麗だ。

 

夜の空は宇宙だな、と思う。

恐いくらいの奥行と、無数とも思える星の光が見える。

なんとまあ無限であること。

そのまま、窓辺の布団に横になり星を見ながら眠った。

この上なく贅沢で幸せな夜だった。

 

 

2日目

尾瀬ヶ原を散策

起きると、朝霧

 

朝霧の日は、その後晴天になるそうで

 

晴れてきた。

 

尾瀬ロッジ、バイトの女の子たちはとても気が利いて感じがよく、夕食も朝食も山小屋とは思えないくらい野菜たっぷりの優しい味で美味しかった。お世話になりました。

宿の前で鳴いていたキセキレイにも別れを告げて歩きだす。

 

カッコウツツドリの声が、あちこちの森から聞こえてくる。

草の先端でホオアカがさえずっている。

 

丸い小さい花のヒメシャクナゲはまもなく開花時期を終え

 

ワタスゲもほわほわと、飛んでいく準備を整え

 

気の早いニッコウキスゲが咲き始める。一日しか咲かない花、眩しい。

 

 

池塘に写る逆さ燧(燧が好きなので何度も登場する)

 

池塘の水の中を覗いてみると

 

アカハライモリが気持ちよさそうに泳いでいた。スイと水をかき、しばらく手足を伸ばしてぼんやり浮かび、また泳ぎ、水底に潜ったり浮いてきたり、気ままに漂う両生類。

 

山の鼻→牛首→竜宮小屋→ヨッピ吊り橋と歩いた。

昨日の至仏山と合わせてヤマスタのスタンプも何個かゲットした(*^▽^*)

 

塔ノ岳は関係ないけど入っちゃった(^-^;

 

尾瀬ヶ原の自然の中ですっかり癒された二日間でした。

 

 

この後、帰路でちょっとしたアクシデントがあったのですが、それはまたの機会に(;^ω^)