夜半降り続いた雨が空気を少し冷やしたのか、若干涼しい朝のラン。北風と時折降る小雨も体感気温を下げてくれる。
1週間ぶりに蟹ヶ谷公園に向かった。
以前、雨の日、蟹ヶ谷公園の横の林でとても爽やかなハーブのような良い匂いがしたので、もしかして今日も香っているかと期待したのだが、僅かに草の匂いがするだけだった。植物が発する諸々の現象って、風向きとか開花とか発芽とか、いろいろな偶然が重なった一期一会なんだな、とあらためて思う。
公園内の池の周りでは、雨の平日にもかかわらず数名のカメラマンが、鳥撮り用の望遠レンズ付きカメラをスタンバイしている。池の中ではハスが咲いていた。
この池にはカワセミが来るので、ハスの花とカワセミを撮るべく、カメラマンの人たちはチャンスを待っているのだろう。
ハスの花の上にカワセミがちょこんと乗っている絵は、想像するだに綺麗で素敵だが、まだカワセミの姿もないし、いつまで待つんだろう。鳥撮りの人は辛抱強いな、私には無理だ(せっかちだから)。
公園をぐるっと回ると、白い花をつけた木が風に揺れていた。
木槿(むくげ)
お花拡大。
こんなに朗らかに咲いている木槿の花も、一日だけの命らしい。
小林一茶は
それがしも 其(そ)の日暮らしぞ花木槿
と詠んだ。
句だけ読むと、やけくそなのかな?とも思うが、木槿の花を実際に見てから読むと、「その日(一日一日)を全うして、生き生きと朗らかに生きているよ」と言っているように思う。
目久尻川に戻ってすぐ、「チー」と鳴きながら川の上を飛んでいるカワセミを見た。「公園に行ってあげてね、できればハスにとまってあげて」と、気持ちだけお願いしてみた。
川岸を走っていると、足元を黒い影がフワリと横切った。
夏になると姿を現す、ハグロトンボだ。
一昨年、目久尻川沿いを走るようになって初めて見た。あの世からのお迎えかと思った(;^ω^)
全身黒い。黒よりも更に黒い、リッチブラックってやつ。
トンボだが、カゲロウのように、ユラユラと飛ぶ。
この、真っ黒くろすけのハグロトンボは、なぜか人の足元を飛ぶので「踏んじゃうよ」とハラハラしながら走るのだが、写真を撮ろうとするとスルリと逃げる。(上の写真は無料サイトからお借りしました。)今のところ踏んだことはない。
ハグロトンボが出てくると夏本番という感じがする。
まだそんなに暑くないけど(;^ω^)