ずっと憂鬱だった湘南国際マラソン
当日になっても気鬱と緊張で過呼吸になりそうになりながら会場に入った(@_@。
それでも黙々と着替えて、荷物を預けて、おにぎりを食べて(そこはしっかり食べる)
空を見上げると
白い月の下をハトの群れが飛んでいった
秋空を鳩が飛ぶ
それでいいのだに
ホントにそれで良いのか?(意味不明)
でも、スタート地点に立てたことが幸せだよね。
いつもそうだけれど、スタート時の「いってらっしゃーい」の声を聞くと、ちょっと胸がいっぱいになる。ああ、ここに来られたんだなと思う。今日も。
とりあえず走ろう。
キロ6分で走っても、キロ7分で走っても30キロ以降は同じように辛くなるんだから
最初は気持よく走ろうと、流れに乗って走る
沿道の応援の声が途切れると、ランナーの足音だけがザッザッと聞こえ
「レースを走っているんだなぁ」と感慨深く思う
平塚市に入る
応援に来てくれているはずの、会社のMさんを探さなきゃ
木曜日の会話
私「ランナーの中から私を探すのは大変ですから、こちらから見つけます。どこにいますか?」
Mさん「歩道橋の下にいるよ」
私「え?歩道橋(どこの)?花水川あたりですか」
M「もっと茅ヶ崎寄り」
私「国道129号あたり?」
M「もっと大磯寄り」
うーん、わからん(平塚市に詳しくない私)
ま、探します。
走っていると歩道橋が現れた、この辺かな
歩道側に寄って沿道を探すと、Mさんがキョロキョロしていた
Mさーん!
「おおっ、頑張れ 頑張れ!」ハイタッチをして通り過ぎた。
ほんの数秒のやりとり
腰痛持ちなのに応援に来てくれた70歳のMさん
有難いし嬉しい(*^-^*)
湘南大橋を渡り、茅ケ崎市に。
浜須賀の復路のエイドと給水所で友だち(双子)がボラをしている
エイドは双子の姉 まーちゃん
給水所は双子の妹 ひろちゃん
ちょうどトップの選手が数名駆け抜けて行ったところで
道路の反対側を見ると、給水所にひろちゃんが一人ぽつんと 所在なさげに立っていた
「ひろちゃーん」と呼ぶと
「あああああ!」と叫びながら道路を横断して駆け寄ってきた
おいこら、道路渡っていいの? 給水所留守になっちゃうよ
幸い、次のランナーはまだ来る気配がなく
「がんばって!」「ありがとー、またね」と手を振って別れた
淡々と走る
スライドの選手の中に まっくさんを見つけようとしたがわからず(+_+)
わからないよねぇ、人が多すぎる
江ノ島で折り返し、20キロを過ぎたあたりから疲れてきた(もう?)
その辺りにあったエイドにフラフラと寄ると、なんと釜揚げしらすがあった。
小さいカップに入っていて「ここで食べて行ってください」と。
フタを開けると、中には凍ったしらすが (≧◇≦)
凍ってはいたけれど、じゃりじゃりと食べるとルイベみたいに冷たくて美味しかった(ルイベを良く知らないが)
そして少し元気が出た
24キロ地点、まーちゃんのいるエイドに到着
だいぶ辛くなってきた
「まーちゃん、もうダメだぁ」と泣き言をいう
「頑張って、ういろう食べる?」補給食の ういろうを袋から出してくれた
「べたべたするから気をつけてね」優しく言う まーちゃん
双子でも性格が違う二人
まーちゃんはしっかり者で面倒見が良く
ひろちゃんは素直でかわいい
ここでも、ちょっと復活
そして、その先の給水所でひろちゃんと再開
「まって、まって写真撮るから」
写真を撮ってくれ、立ち話をしてバイバイ
あとはゴールを目指すのみ
湘南大橋を渡ったあたりから、向かい風が吹き、どんどん強くなっていった
そして、ここからが本格的にしんどかった
気が付けば股関節が痛く、体に力が入らない。胸がムカムカする
歩いたり走ったりになってきた
でも、何か食べれば少し動けるかも
33キロのエイドにどら焼きがあるらしい
そこまで頑張ろう
しかし、私が行ったとき、33キロエイドにどら焼きは既になく
なんでよ~ (´;ω;`)ウゥゥ そりゃ遅いのが悪いけど
人数分用意してくれてもいいじゃない
ヨレヨレになってきた
空を見上げると、トビが数羽、エサを求めて飛び交っている
ああ、私はここで倒れてトビに食べられてしまうのか(トビにも選ぶ権利があります)
私は間違っていた
最悪のシナリオは回収バスじゃなくて、行き倒れてお陀仏 だった。
風はますます強くなり、波しぶきが風に乗って飛んで来、顔にあたる
しょっぱい
海がきれいだ、とぼんやり思う
歩きたいけど、強風で歩くと寒いのでゆるゆると走る
ボラの人が風に背を向けて震えている
一日中立ちっぱなしで、寒くて、ボラの人たちは本当に大変だよなぁ、と思う。
もう、走っているんだか歩いているんだかわからない状態でゴール。
なんとか完走できました。
あれ?メダル、去年と同じ?
色違いでした(右が2022年)
写真ではうまく表現できてませんが、とても綺麗なメダルです。
想像通り、しんどかった。
でも、完走できました。
楽しさも辛さも味わいました
まあ、上出来かな
上出来って言っていいの?
何かと、思うところはありますが
ともかく、Mさん、双子、ボラの方々、いろんな人たちに感謝です。
終わった~!
足をつらせながら着替えて、一人黙って帰りのバスに乗り込む
この疲れたような、すこし安心したような感じも結構好きだな、と思いながら帰路についたのでした。