みちべぇの道

道だとか橋だとかが好きで、走ったり歩いたり道に迷ったり

花畑で出会った人

今年になって初めて半袖で走りに出た

今日も山は霞んでいる

気温は高いが、風が涼しく

半袖の気持ち良さを味わいながら、今日は相模川に向かった。

 

途中、チューリップや水仙ネモフィラが咲き広がっている畑で足を止めた

赤いチューリップは満開、水仙はいろいろな種類が植えられ、黄色のバリエーションが目に鮮やかだ。ネモフィラ青い花のと、白地に紫の丸い模様のある花(マクラータという種類らしい)が混ざっていて可愛らしい。

綺麗だな と、見ていると、畑仕事をしていた女性が話しかけてきた

70代後半くらいかな、白髪の人

「今年は、急に暖かくなったから、チューリップの茎が短いうちに花が咲いちゃったのよ」

なるほど、言われてみれば、いつもの年より おチビさんのチューリップが並んでる。

寒いと思ってたら突然気温が上がって、チューリップが慌てて「大変!咲かなきゃ」と花を広げた様子を想像すると、ちょっと可笑しい。

 

更に女性は、畑の一画を指さして

「ここにマリーゴールドを植えたから、そのうち咲くわよ」

 楽しみですね

「私はもう世話ができないから、見られないけどね」

 どういうことだろう、ご高齢だから?

 でも、お元気そうだ

「すい臓がんの末期だから」と、何でもないようことのように続ける

 胸が詰まるような悲しさをおぼえた。初対面なのに

 

世の中、ままならないことだらけだよね

でも、この女性は「花が好きだし、誰かに喜んでもらえるのが嬉しいから」と

畑作業を続けてきたという

今を生きている。すごいな

淋しさと尊敬の念と、両方を大事に抱いて、その人と別れた。

 

相模大堰まで往復jogしました

 

霞む山は、いかにも「春」って感じ

 

ツバメが飛んでた

エナガが何かの羽根をくわえて、枝から枝へ忙し気に飛び交っている

巣作りの真っ最中だね

 

生きることと死ぬことは同じこと、ってどこかで聞いたけど

わかるようでわからない

 

それにしても

いろいろな出来事をそのまま受け入れて、落ち着いて淡々と過ごすことができることを老成というのなら、私もその域に達したいと思うけれど

まだまだだなぁ

 

 

マリーゴールドが咲くころに、また見に行きます